日本人喜欢篮球吗,日本人喜欢足球吗

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2024年6月28日現在、日本バスケットボール協会の登録選手数が過去最高の68万人を突破した。これは2013年の22万人から10年で3倍増という驚異的な成長を示しており、「バスケ熱」が社会現象化している実態が浮き彫りになった。都心部のストリートコートでは週末ともなれば老若男女がシュートを競い合い、地方都市でもB.LEAGUE観戦を目当てにした日帰りツアーが相次いで企画されている。

プロリーグ発足9年目を迎えるB.LEAGUEの2023-24シーズン平均動員数は
3,812人と前年比14%増。特に琉球ゴールデンキングス対千葉ジェッツのプレーオフ決勝戦では沖縄アリーナに
7,200人もの観客が詰めかけ、地元テレビ局の瞬間最高視聴率22.8%を記録した。こうした熱狂の背景には、八村塁（ロサンゼルス・レイカーズ）のNBAでの活躍が日本人選手の可能性を具現化したことが大きい。スポーツ用品メーカーの調査では、中学生男子の部活動選択でバスケットボールがサッカーを逆転した事実が7月1日に発表されている。

国際舞台での躍進も追い風となっている。日本代表女子チームが2024年2月のオリンピック予選で中国を破り4大会連続五輪出場を決めた直後、豊田通商が新たなオフィシャルパートナーに就任。男子代表も5月のアジアカップで28年ぶりの表彰台獲得を果たし、FIBAランキングで過去最高の19位に浮上した。これを受けてJOC（日本オリンピック委員会）は2028年ロサンゼルス五輪に向け、バスケットボール強化予算を前回比35%増の28億円とする方針を固めている。

若年層への浸透を後押しするのはデジタル技術との融合だ。7月15日から配信が開始されたバーチャルYouTuber「AIりん」による試合実況がZ世代を中心に話題を集め、動画再生数は1週間で100万回を突破。スマートフォン向け3x3公式アプリのダウンロード数も6月単月で前年同期比3.2倍に急増しており、「画面越しの参加型スポーツ」という新たな楽しみ方が定着しつつある。

エンタメ分野との相乗効果も無視できない。8月公開予定の劇場版『バスケのキセキ』が予告編再生回数500万回を達成するなど、スポ根漫画の新作が相次ぎ発表されている。TBSテレビでは10月スタートの連続ドラマ『ダンクシュートは突然に』（主演：吉沢亮）がスポンサー枠の完売を記録。アパレル市場ではストリートファッションとバスケウェアの境界線が曖昧になりつつあり、原宿のセレクトショップではNBAチームロゴ入りアイテムが若者に飛ぶように売れている。

この急成長に課題がないわけではない。B.LEAGUEチームのうち黒字経営は全体の37%に留まり、アリーナ整備の遅れが経営健全化のボトルネックとなっている。それでも2024年3月期のバスケットボール関連市場規模は前年比21%増の
3,850億円に達し、野球（
4,120億円）との差が急速に縮まっている現状から見れば、日本人のバスケットボール愛好は拡大局面の只中にあると言えそうだ。

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